弟子規 / 汎愛眾・凡是人
凡是人、皆須愛、天同覆、地同載 行高者、名自高、人所重、非貌高 才大者、望自大、人所服、非言大
書き下し
凡そ是れ人は、皆須く愛すべし。天は同じく覆い、地は同じく載す。 行い高き者は、名自ら高し。人の重んずる所は、貌の高きに非ず。 才大なる者は、望自ら大なり。人の服する所は、言の大なるに非ず。
現代語訳
人であるかぎり、みな等しく愛さなければなりません。天は等しくおおい、地は等しく載せているからです。 行いの高い人は、名声もおのずと高くなります。人が重んじるのは、見た目の立派さではありません。 才能の大きい人は、信望もおのずと大きくなります。人が心服するのは、大言ではありません。
解説
ここから「汎愛衆」の部で、題は『論語』学而篇の「汎く衆を愛して仁に親しむ」に由来します。まず人は等しく愛するものと置き、そのうえで人が本当に敬うのは外見でも大言でもなく、行いと才だと続けます。立場や肩書きで人を分けない態度は、現代の組織でも土台になります。声の大きさや見栄えに目を奪われず、実際の行いを見る。そして自分も、言葉より行いで信望を得るよう努める。人を見る目と自分を磨く目が、同じ一条に入っています。

人生を、一行の式にしてみた。
志×積×時×憤÷(1+執)+命。古典から導いた式『人生の方程式』と、二十四の悩みに古典が答える『人生の教科書』(PDF)、師導の全機能1か月がセットで700円です。
本の中身を見るこの章句が説くこと
汎愛衆天覆地載行い名望貌と言
関連する章句
-
弟子規・汎愛眾・己有能己に能有らば、自ら私する勿かれ。人の能くする所は、軽々しく訾る勿かれ。 富に諂う勿かれ、貧に驕る勿かれ。故きを厭う勿かれ、新しきを喜ぶ勿かれ。
-
弟子規・汎愛眾・道人善人の善を道うは、即ち是れ善。人之を知れば、愈いよ思い勉む。 人の悪を揚ぐるは、即ち是れ悪。疾むこと甚だしければ、禍且に作らんとす。 善相勧むれば、徳皆建つ。過ち規さざれば、道両つながら虧く。
-
弟子規・汎愛眾・凡取與凡そ取与は、分暁なるを貴ぶ。与うるは宜しく多く、取るは宜しく少なかるべし。 将に人に加えんとせば、先ず己に問え。己の欲せざるは、即ち速やかに已めよ。
-
弟子規・親仁・同是人同じく是れ人なれども、類は斉しからず。流俗は衆く、仁者は希なり。 果たして仁者なれば、人多く畏る。言は諱まず、色は媚びず。 能く仁に親しめば、限り無く好し。徳は日に進み、過ちは日に少なし。 仁に親しまざれば、限り無く害あり。小人進み、百事壊る。
-
弟子規・汎愛眾・人不閒人の閒ならざるに、事もて攪す勿かれ。人の安からざるに、話もて擾す勿かれ。 人に短有らば、切に掲ぐる莫かれ。人に私有らば、切に説く莫かれ。
-
弟子規・汎愛眾・待婢僕婢僕を待つには、身は端しきを貴ぶ。端しきを貴ぶと雖も、慈しみて寛なれ。 勢いもて人を服せしむれば、心は然らず。理もて人を服せしむれば、方に言無し。