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智囊 / 武案・項梁・司馬師

項梁嘗殺人,與籍避仇吳中。吳中賢士大夫皆出梁下,每有大繇役及喪,梁常主辦。陰以兵法部勒賓客、子弟,以知其能。後果舉事,使人收下縣,得精兵八千人。部署豪傑為校尉、侯、司馬。有一人不得官,自言,梁曰:「某時某喪,使公主某事,不能辦,以故不任公。」眾乃皆服。

新字:項梁嘗殺人,与籍避仇呉中。呉中賢士大夫皆出梁下,毎有大繇役及喪,梁常主辦。陰以兵法部勒賓客、子弟,以知其能。後果舉事,使人収下県,得精兵八千人。部署豪傑為校尉、侯、司馬。有一人不得官,自言,梁曰:「某時某喪,使公主某事,不能辦,以故不任公。」衆乃皆服。

書き下し

項梁、嘗て人を殺し、籍と仇を呉中に避く。呉中の賢士大夫は皆な梁の下に出づ。大繇役及び喪有る毎に、梁は常に主辦す。陰かに兵法を以て賓客・子弟を部勒し、以て其の能を知る。後に果たして事を挙げ、人をして下県を収めしめ、精兵八千人を得たり。豪傑を部署して校尉・侯・司馬と為す。一人の官を得ざる者有り、自ら言う。梁曰く、「某の時の某の喪に、公をして某の事を主らしむるも、辦ずる能わず。故を以て公を任ぜず」と。衆乃ち皆な服す。

現代語訳

項梁はかつて人を殺し、項籍(項羽)とともに仇討ちを避けて呉中に身を寄せた。呉中の賢人や士大夫は、みな項梁の下に出た。大きな労役や葬儀があるたびに、項梁はいつもその取り仕切りをした。ひそかに兵法で賓客や子弟を編成して訓練し、それぞれの能力を見極めた。のちに果たして挙兵し、人を遣わして周辺の県を収めさせ、精兵八千人を得た。豪傑を配置して、校尉・侯・司馬とした。一人だけ官を得なかった者がいて、自ら抗議した。梁は言った。「あの時のあの葬儀で、あなたにあの仕事を任せたが、できなかった。そのため、あなたは任用しなかった。」衆はそこで皆な納得した。

解説

人事の納得感を高める要点は、平時の仕事ぶりを見ておき、理由を具体的に言えることです。項梁は、葬儀や労役という民間の行事を使って、人の働きを観察し、挙兵のときに適材を配置しました。官を得なかった者が不満を述べたとき、日時と仕事の内容を挙げて説明したので、本人も周りも受け入れました。この話は、評価の基準が曖昧だと不信が生まれ、事実が挙がっていると組織が安定することを示しています。管理職は、普段から部下の仕事ぶりの記録を意識し、昇進や配置で選ばれなかった理由を、事実で説明できる準備をしておく必要があります。

この章句が説くこと

主辦部勒賓客子弟以知其能某時某喪人材登用評価

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