導師導古典を学びたいすべての人に 法人向けワークシート法人向けワークシート

文子 / 道原

和陰陽,節四時,調五行,潤乎草木,浸乎金石,禽獸碩大,毫毛潤澤,鳥卵不敗,獸胎不殰,父無喪子之憂,兄無哭弟之哀,童子不孤,婦人不孀,虹蜺不見,盜賊不行,含德之所致也。天常之道,生物而不有,成化而不宰,萬物恃之而生,莫知其德,恃之而死,莫之能怨,收藏畜積而不加富,布施稟受而不益貧;忽兮怳兮,不可為象兮,怳兮忽兮,用不詘兮,窈兮冥兮,應化無形兮,遂兮通兮,不虛動兮,與剛柔卷舒兮,與陰陽俯仰兮。

新字:和陰陽,節四時,調五行,潤乎草木,浸乎金石,禽獣碩大,毫毛潤沢,鳥卵不敗,獣胎不殰,父無喪子之憂,兄無哭弟之哀,童子不孤,婦人不孀,虹蜺不見,盗賊不行,含徳之所致也。天常之道,生物而不有,成化而不宰,万物恃之而生,莫知其徳,恃之而死,莫之能怨,収蔵畜積而不加富,布施稟受而不益貧;忽兮怳兮,不可為象兮,怳兮忽兮,用不詘兮,窈兮冥兮,応化無形兮,遂兮通兮,不虚動兮,与剛柔巻舒兮,与陰陽俯仰兮。

書き下し

陰陽を和し、四時を節し、五行を調え、草木を潤し、金石に浸み、禽獣は碩大にして毫毛潤沢、鳥の卵は敗れず、獣の胎は殰れず、父に子を喪うの憂い無く、兄に弟を哭するの哀しみ無く、童子は孤ならず、婦人は孀ならず、虹蜺見われず、盗賊行われざるは、徳を含むの致す所なり。天常の道は、物を生じて有せず、化を成して宰らず、万物は之を恃みて生ずるも其の徳を知る莫く、之を恃みて死するも之を能く怨む莫し。収蔵畜積するも富を加えず、布施稟受するも貧を益さず。忽たり怳たり、象と為す可からず。怳たり忽たり、用いて詘きず。窈たり冥たり、応化して形無し。遂たり通たり、虚しく動かず。剛柔と与に卷舒し、陰陽と与に俯仰す。

現代語訳

陰陽を調和させ、四季を整え、五行を調え、草木をうるおし、金や石にまで染み入る。鳥獣は大きく育って毛並みもつややかで、鳥の卵は割れず、獣の胎は流れず、父は子を失う憂いがなく、兄は弟を悼んで泣く悲しみがなく、幼子は孤児にならず、女は寡婦にならず、虹の凶兆も現れず、盗賊も出ない。これは徳を内に含んでいることがもたらすものである。天の常なる道は、物を生んでも自分のものとせず、変化を成し遂げても支配しない。万物はこれに頼って生まれるが、その徳を知る者はなく、これに頼って死んでも、これを怨む者はない。収めて蓄えても富みを増さず、施して与えても貧しさを増さない。ぼんやりとして、形に表せない。ぼんやりとしながら、用いて尽きることがない。奥深く暗く、変化に応じて形がない。通じ行きわたり、むなしく動くことがない。剛と柔に合わせて巻いたり広げたりし、陰陽に合わせて伏したり仰いだりする。

解説

良い世の姿を、制度や数字でなく生き物の育ち方で並べた段です。卵は割れず、胎は流れず、子は孤児にならず、盗賊も出ない。その原因を「徳を含むの致す所」の一句で押さえます。後半は徳の性質で、「物を生じて有せず、化を成して宰らず」。生み育てながら、自分の手柄にしない。だから恩に着られも、恨まれもしません。育成を預かる立場にとって、成果を見る目盛りをどこに置くかの問いになります。売上の前に、部下が潰れず育っているか。徳の結果は、まず現場の健全さに出ます。

この章句が説くこと

徳を含むの致す所物を生じて有せず化を成して宰らず徳育成無私

関連する章句

古典の入門書『人生の教科書』の表紙

人生の答えは、ぜんぶ古典に書いてあった。

古典の入門書『人生の教科書』(PDF)と、師導の全機能1か月がセットで700円。二十四の悩みに、論語・老子・孫子から徒然草・五輪書までが答えます。

本の中身を見る
古典の入門書『人生の教科書』(PDF)+師導1か月=700円 本を見る