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文武訓 / 武訓上

一金鼓とはかね太鼓なり。是陣にのぞんで士卒の耳を一にする器なり。旌旗ははたのぼりなり。士卒の目を一にするためなり。軍にのぞむには、進むも退くも度ありて一樣なるべし。勇者も獨進まず、怯者も獨退かず、三軍力を同じくすれば、其勢力つよくして、敵に勝ちやすし。

新字:一金鼓とはかね太鼓なり。是陣にのぞんで士卒の耳を一にする器なり。旌旗ははたのぼりなり。士卒の目を一にするためなり。軍にのぞむには、進むも退くも度ありて一様なるべし。勇者も独進まず、怯者も独退かず、三軍力を同じくすれば、其勢力つよくして、敵に勝ちやすし。

書き下し

一金鼓とはかね太鼓なり。是陣にのぞんで士卒の耳を一にする器なり。旌旗ははたのぼりなり。士卒の目を一にするためなり。軍にのぞむには、進むも退くも度ありて一様なるべし。勇者も独進まず、怯者も独退かず、三軍力を同じくすれば、其勢力つよくして、敵に勝ちやすし。

現代語訳

金鼓とは鐘と太鼓です。これは陣に臨んで士卒の耳を一つにする道具です。旌旗は旗と幟です。士卒の目を一つにするためのものです。軍に臨むには、進むも退くも節度があって一様であるべきです。勇者も一人で進まず、臆病者も一人で退かず、三軍が力を同じくすれば、その勢いは強くて、敵に勝ちやすいのです。

解説

鐘や太鼓は耳を、旗や幟は目をそろえるための道具で、全軍が同じ合図で動けば勇者も抜け駆けせず臆病者も逃げない、と説きます。これは『孫子』軍争篇の「金鼓旌旗は人の耳目を一にする所以なり」を踏まえた考えです。個人の勇怯の差を、合図による統一で埋めるという発想は、組織運営の基本です。職場でも、情報共有の仕組みや明確な合図があれば、一人ひとりの力の差を超えてチームとして強く動けます。

この章句が説くこと

統率組織孫子合図団結

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