導師導古典を学びたいすべての人に 法人向けワークシート法人向けワークシート

武治提要 / 賞罰・第1段

人情をして進退抑揚なさしむるものは、賞罰なり。千萬人の情をして、一齊に進退を共になさしむること、何を以て然ることを得んや。而も能如此御するにあらずんば、三軍の衆を驅て何ぞ敵を制することあらん。故に賞罰は將の柄なり。暫も此柄を握らざるときは、將威廢す。廢するときは、軍政成ことなし。此故に賞罰を以て將の重任とす。

新字:人情をして進退抑揚なさしむるものは、賞罰なり。千万人の情をして、一斉に進退を共になさしむること、何を以て然ることを得んや。而も能如此御するにあらずんば、三軍の衆を駆て何ぞ敵を制することあらん。故に賞罰は将の柄なり。暫も此柄を握らざるときは、将威廃す。廃するときは、軍政成ことなし。此故に賞罰を以て将の重任とす。

書き下し

人情をして進退抑揚なさしむるものは、賞罰なり。千萬人の情をして、一齊に進退を共になさしむること、何を以て然ることを得んや。而も能如此御するにあらずんば、三軍の衆を驅て何ぞ敵を制することあらん。故に賞罰は將の柄なり。暫も此柄を握らざるときは、將威廢す。廢するときは、軍政成ことなし。此故に賞罰を以て將の重任とす。

現代語訳

人々の気持ちを進めたり退かせたり、抑えたり上げたりさせるものは、賞罰です。千万人の気持ちを、一斉に進退を共にさせることは、何によってできるでしょうか。しかも、このように御することができなければ、三軍の大勢を駆り立てて、どうして敵を制することができましょう。だから賞罰は将の柄です。しばらくでもこの柄を握らなければ、将の威は衰えます。威が衰えれば、軍の政も成り立ちません。それゆえ賞罰を将の重い任務とします。

解説

この段は、賞罰を、大勢の気持ちを一斉に動かせる唯一の柄(持ち手)として位置づけ、握らなければ将の威が廃れると述べています。語り口は、問いかけから結論へ進む論法です。賞罰は恐れさせる道具ではなく、人々の進退をそろえる仕組みだという捉え方が中心です。いまの職場でも、評価や承認のやり方が曖昧だと、チームの足並みはそろいません。評価を手放さず、同時に偏らせないことが、管理職の重い責任になります。

この章句が説くこと

賞罰将の柄評価威統率武治提要

関連する章句

『人生の方程式』の表紙

人生を、一行の式にしてみた。

志×積×時×憤÷(1+執)+命。古典から導いた式『人生の方程式』と、二十四の悩みに古典が答える『人生の教科書』(PDF)、師導の全機能1か月がセットで700円です。

本の中身を見る
本2冊(人生の方程式・人生の教科書)+師導1か月=700円 本を見る