武治提要 / 講武・第5段
放鷹狩獵これ講武の主用たり。故に古今の良將皆これを必とす。或は自ら郊野に出て、馳逐の業をこゝろみ、或は自ら山林に入、谷をこえ、水を渡て、手足の勞佚を知、或は自ら弓を射、砲を放て、其利不利をこゝろみ、或は自ら麾て聚散分合の成否をこゝろむること、武將の用なり。
新字:放鷹狩猟これ講武の主用たり。故に古今の良将皆これを必とす。或は自ら郊野に出て、馳逐の業をこゝろみ、或は自ら山林に入、谷をこえ、水を渡て、手足の労佚を知、或は自ら弓を射、砲を放て、其利不利をこゝろみ、或は自ら麾て聚散分合の成否をこゝろむること、武将の用なり。
書き下し
放鷹狩獵これ講武の主用たり。故に古今の良將皆これを必とす。或は自ら郊野に出て、馳逐の業をこゝろみ、或は自ら山林に入、谷をこえ、水を渡て、手足の勞佚を知、或は自ら弓を射、砲を放て、其利不利をこゝろみ、或は自ら麾て聚散分合の成否をこゝろむること、武將の用なり。
現代語訳
鷹狩りや狩猟は、講武の主な用です。だから、昔から今まで、よい将はみなこれを必要としました。自ら野原に出て、馬を走らせて追う業を試み、あるいは自ら山林に入り、谷を越え、水を渡って、手足の疲れと楽を知り、あるいは自ら弓を射、鉄砲を撃ってその利と不利を試み、あるいは自ら采配を振って、集まり散り、分かれ合うことの成否を試みる。これらは、武将の用です。
解説
この段は、狩猟を単なる遊びではなく、武将が自ら体験して学ぶ場として位置づけています。語り口は、自ら試みる、自ら知る、という繰り返しにあります。山を越え水を渡って手足の疲れと楽を知り、武器の利不利を自分で試すという点が核心です。管理職も、部下に任せた現場の苦労や道具の使い勝手を、自分でも一度体験してみると判断の質が変わります。経験を通じてしか分からないものがある、という認識は、今の仕事にも通じます。
この章句が説くこと
講武狩猟体験現場手足の労武治提要
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