武治提要 / 明事物・第1段
靜にして象形あるは物なり、動て用をなすは事なり。故に天下國家各其事物あり、人生今日應接する處皆事物ならずと云ことなし。其綱目明ならざるときは、職役法令悉く廢弛す、勤てこれを明にするにあり。
新字:静にして象形あるは物なり、動て用をなすは事なり。故に天下国家各其事物あり、人生今日応接する処皆事物ならずと云ことなし。其綱目明ならざるときは、職役法令悉く廃弛す、勤てこれを明にするにあり。
書き下し
靜にして象形あるは物なり、動て用をなすは事なり。故に天下國家各其事物あり、人生今日應接する處皆事物ならずと云ことなし。其綱目明ならざるときは、職役法令悉く廢弛す、勤てこれを明にするにあり。
現代語訳
静かで形があるのが物であり、動いて用をなすのが事である。だから天下国家にはそれぞれの事と物があり、人が今日応じ接するところは、すべて事物でないものはない。その綱目が明らかでなければ、職役や法令はことごとく緩み廃れる。努めてこれを明らかにすることが大切である。
解説
明事物の最初の段で、物と事の定義から始めます。形があって静かにあるものが物、動いて働きをなすのが事です。人が日々向き合うものは、すべて事か物のどちらかだという整理です。そのうえで、その綱目、つまり大筋と細目が明らかでないと、職役も法令も緩んで廃れると警告します。いまの仕事に置き換えれば、設備や在庫、顧客情報といったものが物、営業や会議、指導といった活動が事にあたります。それぞれの内容と順序が曖昧なままでは、いくら役職や規則を整えても形だけになります。まず手元の事と物を言葉にして棚卸しすることが、組織を動かす出発点になります。
この章句が説くこと
事物綱目棚卸し業務法令明らかにする
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