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武治提要 / 武義・第5段

義の正ならんことを欲せば、四維の準繩を知にあり。これ兵法に所謂十字の曲尺なり。縱の正は橫を以てこれを斜し、橫の正は縱を則とす。爰に至て縱橫其道を定む。これ乃正義にして、武義なり。決斷すること速ならず、或は決斷して理に的中せざるものは、智の薄がゆへなり。智の薄ものは德の厚からざればなり。

新字:義の正ならんことを欲せば、四維の準縄を知にあり。これ兵法に所謂十字の曲尺なり。縦の正は横を以てこれを斜し、横の正は縦を則とす。爰に至て縦横其道を定む。これ乃正義にして、武義なり。決断すること速ならず、或は決断して理に的中せざるものは、智の薄がゆへなり。智の薄ものは徳の厚からざればなり。

書き下し

義の正ならんことを欲せば、四維の準繩を知にあり。これ兵法に所謂十字の曲尺なり。縱の正は橫を以てこれを斜し、橫の正は縱を則とす。爰に至て縱橫其道を定む。これ乃正義にして、武義なり。決斷すること速ならず、或は決斷して理に的中せざるものは、智の薄がゆへなり。智の薄ものは德の厚からざればなり。

現代語訳

義が正しくあることを望むなら、四維の準縄を知ることにある。これは兵法でいう十字の曲尺である。縦の正しさは横を当てて確かめ、横の正しさは縦を則とする。ここに至って縦横のそれぞれの道が定まる。これがすなわち正義であり、武義である。決断が速やかでなく、あるいは決断しても理に的中しないのは、智が薄いからである。智が薄いのは、徳が厚くないからである。

解説

義を正しくするには、四維の準縄、つまり兵法でいう十字の曲尺を知ることだと言います。縦は横で、横は縦で測ることで、縦横それぞれの道が定まるという説明です。決断が遅いのも、決めても理に外れるのも、智が薄いからで、智が薄いのは徳が厚くないからだとつなぎます。縦と横で互いに測るとは、一つの物差しだけでなく別の角度からも照らして判断せよ、という趣旨と読めます。数字と現場、短期と長期のように、二つの軸で確かめる習慣は、現代の判断の精度を上げます。

この章句が説くこと

十字の曲尺縦横準縄決断智の薄さ武治提要

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