万民徳用 / 三寶の使い方・第四
四、佛法修行は、慮知分別の心を去て、着相の念に離れ、無我の心に至て私なく、物に任て自由なん。此の心則ち諸藝能に使ふ寶也。
新字:四、仏法修行は、慮知分別の心を去て、着相の念に離れ、無我の心に至て私なく、物に任て自由なん。此の心則ち諸芸能に使ふ宝也。
書き下し
四、仏法修行は、慮知分別の心を去て、着相の念に離れ、無我の心に至て私なく、物に任て自由なん。此の心則ち諸芸能に使ふ宝也。
現代語訳
四、仏法の修行は、あれこれ考えをめぐらす分別の心を去り、形にとらわれる念を離れ、無我の心に至って私心がなく、物事に任せて自由になることである。この心がすなわち、さまざまな芸能に使う宝である。
解説
芸能に必要なのは、頭で計算する分別を離れ、型や結果へのとらわれを捨てた無我の境地だと正三は言います。技芸の達人が、考えずに自在に動く姿に近いものです。同じ時代に宮本武蔵や柳生宗矩が、剣の道で似た境地を語りました。現代でも、熟練した職人やプレゼンの上手な人が、評価を気にしすぎると本来の力を出せないことはよく知られています。私心を離れると自由に働ける、という洞察は、スポーツや創造的な仕事にもあてはまります。
この章句が説くこと
分別着相無我自由芸能私なし
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