幽夢影 / 巻下・聖賢は天地の替身
聖賢者,天地之替身。
書き下し
聖賢なる者は、天地の替身なり。
現代語訳
聖人賢者とは、天地の身代わりです。
解説
わずか八字で、聖賢の役割を言い切った一則です。替身は身代わりのことです。天地は万物を生み育てますが、言葉を語ることも、人に直接教えることもしません。その天地の心を人の世で代わりに行い、道を示すのが聖賢だというのです。儒教では古くから、聖人は天に代わって民を教え導く存在とされてきました。張潮はその考えを、替身という口語的な言葉で親しみやすく言い表しています。友人の石天外は「この言葉は名教に大いに功がある、ひれ伏して拝まずにいられない」と感激し、張竹坡は「聖賢は天地の助手だ」と言い換えています。立場は違っても、大きなものの働きを自分の持ち場で代わりに担うという意識は、仕事に誇りを与えてくれます。
この章句が説くこと
聖賢天地儒教使命修身
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