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幽夢影 / 巻上・水滸傳は是れ一部の怒書

《水滸傳》是一部怒書;《西遊記》是一部悟書;《金瓶梅》是一部哀書。

新字:《水滸伝》是一部怒書;《西遊記》是一部悟書;《金瓶梅》是一部哀書。

書き下し

『水滸傳』は是れ一部の怒書なり。『西遊記』は是れ一部の悟書なり。『金瓶梅』は是れ一部の哀書なり。

現代語訳

『水滸伝』は怒りの書です。『西遊記』は悟りの書です。『金瓶梅』は哀しみの書です。

解説

明代の三つの長編小説の本質を、それぞれ一字で言い当てた一則です。水滸伝は、腐敗した官僚に追い詰められた豪傑たちが梁山泊に集まる物語で、その底には世の不正への怒りが流れています。西遊記は、三蔵法師の一行が試練を越えて経典を求める旅で、修行と悟りの寓意として読まれてきました。金瓶梅は、欲望にふける人々が次々と破滅していく物語で、張潮はそこに人の世の哀れを見ています。友人の江含徵は、金瓶梅の読み方を知らず、ただ淫らなところをまねるのは、蘇東坡を慕いながら東坡肉を食べるのを喜ぶだけの者と同じだと戒めています。一冊の本の核心を一語で言い表してみるのは、読書を深める良い練習です。

この章句が説くこと

読書文学小説批評怒り

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