幽夢影 / 巻上・文章は是れ案頭の山水
文章是案頭之山水,山水是地上之文章。
書き下し
文章は是れ案頭の山水、山水は是れ地上の文章なり。
現代語訳
文章は机の上の山水であり、山水は大地の上の文章です。
解説
文章と山水を、互いの似姿として言い表した対句です。すぐれた文章には、山の高低や川の曲折のような起伏と流れがあり、読めば机の上で山水を旅するような味わいがあります。反対に、実際の山水には、構成や緩急のある文章のような筋道と趣があります。案頭は机の上のことです。中国の文人は、文章と山水と絵画を一つながりのものとして味わいました。友人の李聖許は、文章は明るく秀でていてこそ机上の山水となり、山水は曲折があってこそ地上の文章と呼べると、条件を付けています。文章を書くときに山道の起伏を思い、山を歩くときに文章の構成を思うと、どちらの楽しみも深まります。
この章句が説くこと
文学自然風雅読書文章
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