幽夢影 / 巻上・春雨は讀書に宜し
春雨宜讀書;夏雨宜弈棋;秋雨宜檢藏;冬雨宜飲酒。
新字:春雨宜読書;夏雨宜弈棋;秋雨宜検蔵;冬雨宜飲酒。
書き下し
春雨は讀書に宜しく、夏雨は弈棋に宜しく、秋雨は檢藏に宜しく、冬雨は飲酒に宜し。
現代語訳
春の雨の日は読書に向き、夏の雨の日は碁に向き、秋の雨の日は蔵書や収蔵品の整理に向き、冬の雨の日は酒を飲むのに向いています。
解説
雨の日の過ごし方を、季節ごとに割り振った一則です。春の雨はしっとりと落ち着いた気分にさせるので読書に向きます。夏の雨は暑さをやわらげ、友を引き留めて碁を打つのにちょうどよいものです。秋の雨は物寂しいので、しまってある書物や書画を取り出して点検し、整理するのにふさわしい時です。検蔵は所蔵品を調べ直すことです。冬の冷たい雨の日は、温かい酒がいちばんです。友人の周星遠は、四季の中で秋雨がいちばん聞くのがつらいが、どの季節の雨でも、聞くならやはり飲むのがよいとまとめています。天気に振り回されるのではなく、天気に合わせて楽しみを選べば、雨の日も待ち遠しくなります。
この章句が説くこと
四季読書閑適雨風雅
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