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幽夢影 / 巻上・斗方は止だ三種のみ取るべし

斗方止三種可取:佳詩文一也,新題目二也,精款式三也。

書き下し

斗方は止だ三種のみ取るべし。佳き詩文、一なり。新しき題目、二なり。精しき款式、三なり。

現代語訳

斗方(小さな正方形の書画)で見るに値するのは三種類だけです。一つは優れた詩文、二つは新しい題材、三つは精巧な書式です。

解説

斗方の値打ちを見分ける基準を三つ挙げた一則です。斗方は一尺ほどの正方形の紙に書いた書や画のことで、手軽なので文人が贈答や飾りによく用いました。張潮は、書かれた詩文そのものが優れていること、題材に新しさがあること、落款や配置などの形式が行き届いていることの三つのどれかがなければ、取るに足りないと言います。当時は、斗方を量産して名を売る斗方名士と呼ばれる人たちもいました。友人の閔賓連は、近頃は斗方名士がたくさんいるが、張潮の眼鏡にかなう者はいるだろうかと皮肉っています。中身、新しさ、仕上げの丁寧さの三つは、今の企画書や作品を見る物差しとしてもそのまま使えます。

この章句が説くこと

風雅書画審美創作品質

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