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幽夢影 / 巻上・窗外より之を觀る

窗內人於紙窗上作字,吾於窗外觀之,極佳。

新字:窗内人於紙窗上作字,吾於窗外観之,極佳。

書き下し

窗内の人紙窗の上に於て字を作すを、吾窗外より之を觀るは、極めて佳し。

現代語訳

窓の内側の人が障子紙の窓に字を書いているのを、私が窓の外から眺めるのは、たいへん趣のあるものです。

解説

ささやかな光景に趣を見いだした一則です。紙を張った窓の内側で誰かが字を書くと、外からは筆の動きや墨の影が、裏返しのまま浮かび上がって見えます。書いている人はそれを知らず、外の者だけがその姿を楽しむという、覗き見のような面白さもあります。何気ない日常の一場面を切り取り、極めて佳しと言い切るところに張潮の感覚の鋭さがあります。友人の江含徵は、もし借金取りが窓の外から紙に書き付けていたら、自分はそれを見て逃げ出すだろうと笑っています。ふだん見過ごしている日常の中にも、角度を変えれば味わいのある場面が隠れています。

この章句が説くこと

風雅閑適書道日常視点

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