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幽夢影 / 巻上・雨の物爲る

雨之爲物,能令晝短;能令夜長。

新字:雨之為物,能令昼短;能令夜長。

書き下し

雨の物爲る、能く晝をして短からしめ、能く夜をして長からしむ。

現代語訳

雨というものは、昼を短くし、夜を長くすることができます。

解説

雨が時間の感じ方を変えることを、短く言い当てた一句です。雨の日は空が暗く、昼がいつの間にか終わってしまうように感じられます。反対に夜は、雨音を聞きながら眠れずにいると、いつまでも明けないように長く感じられます。実際の時間は変わらないのに、天気一つで一日の長さが伸び縮みするという観察です。友人の張竹坡は、雨というものは天に目を閉じさせ、地に毛を生やし、水の国の領土を広げると、同じ言い方で返しています。時間の長さは時計だけでは決まりません。雨の日の長い夜を、読書や考えごとに使えると思えば、それもまた贈り物です。

この章句が説くこと

自然時間閑適観察

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