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幽夢影 / 巻上・蝶は才子の化身

蝶爲才子之化身,花乃美人之別號。

新字:蝶為才子之化身,花乃美人之別号。

書き下し

蝶は才子の化身爲り、花は乃ち美人の別號なり。

現代語訳

蝶は才子の生まれ変わりであり、花は美人の別名です。

解説

蝶と花を才子と美人に見立てた、短く軽やかな対句です。蝶が花から花へ舞う姿は、才気にあふれ詩を詠み歩く才子を思わせます。花の華やかさと移ろいは、美人の姿と重ねられてきました。荘子の胡蝶の夢以来、蝶は自在な精神の象徴でもあり、才子の化身という言い方にはその響きもあります。友人の張竹坡は、蝶が花の房に入って衣が香りで満ちるのは、反対に金の屋敷に才子を住まわせるようなものだと洒落ています。自然の中の生き物に人の姿を重ねる見立ては、東洋の詩文の大きな楽しみの一つです。身の回りのものを何かに見立てる遊びは、発想を柔らかくします。

この章句が説くこと

風雅見立て才子佳人自然

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