幽夢影 / 巻上・少年の人は老成の識見有るべし
少年人須有老成之識見,老成人須有少年之襟懷。
新字:少年人須有老成之識見,老成人須有少年之襟懐。
書き下し
少年の人は須らく老成の識見有るべし、老成の人は須らく少年の襟懷有るべし。
現代語訳
若い人は、年長者のような見識を持つべきです。年長の人は、若者のような心の広さと柔らかさを持つべきです。
解説
若者と年長者に、互いの長所を持つよう求めた対句です。老成は年を重ねて物事に熟達していること、識見は物事を見通す判断力です。襟懐は胸の内、心持ちのことで、ここでは若者らしいみずみずしさや志の大きさを指します。若さの勢いに経験者の思慮を加え、経験の重みに若者の柔らかさを残せば、どちらも偏りがなくなります。友人の江含徵は、年老いて少し余裕ができると妾を置きたがる者がいるが、それが少年の襟懐かと皮肉り、少年老成こそ少ないと嘆いています。年齢に関係なく、自分に欠けやすい側を意識しておきたいものです。
この章句が説くこと
修身立志世代見識若さ
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