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維摩経 / 觀眾生品第七(6)

賙窮濟乏求得無盡。是為六未曾有難得之法。此室釋迦牟尼佛.阿彌陀佛.阿閦佛.寶德.寶炎.寶月.寶嚴.難勝.師子響.一切利成。如是等十方無量諸佛。是上人念時。即皆為來廣說諸佛秘要法藏說已還去。是為七未曾有難得之法。此室一切諸天嚴飾宮殿諸佛淨土皆於中現。是為八未曾有難得之法。舍利弗。此室常現八未曾有難得之法。誰有見斯不思議事。而復樂於聲聞法乎。舍利弗言。汝何以不轉女身。天曰。我從十二年來。求女人相了不可得。當何所轉。譬如幻師化作幻女。若有人問何以不轉女身。是人為正問不。舍利弗言。不也。幻無定相當何所轉。天曰一切諸法亦復如是無有定相。云何乃問不轉女身。即時天女以神通力。變舍利弗令如天女。天自化身如舍利弗。而問言。何以不轉女身。舍利弗以天女像而答言。我今不知何轉而變為女身。天曰。舍利弗。若能轉此女身。則一切女人亦當能轉。

新字:賙窮済乏求得無尽。是為六未曽有難得之法。此室釈迦牟尼仏.阿弥陀仏.阿閦仏.宝徳.宝炎.宝月.宝厳.難勝.師子響.一切利成。如是等十方無量諸仏。是上人念時。即皆為来広説諸仏秘要法蔵説已還去。是為七未曽有難得之法。此室一切諸天厳飾宮殿諸仏浄土皆於中現。是為八未曽有難得之法。舎利弗。此室常現八未曽有難得之法。誰有見斯不思議事。而復楽於声聞法乎。舎利弗言。汝何以不転女身。天曰。我従十二年来。求女人相了不可得。当何所転。譬如幻師化作幻女。若有人問何以不転女身。是人為正問不。舎利弗言。不也。幻無定相当何所転。天曰一切諸法亦復如是無有定相。云何乃問不転女身。即時天女以神通力。変舎利弗令如天女。天自化身如舎利弗。而問言。何以不転女身。舎利弗以天女像而答言。我今不知何転而変為女身。天曰。舎利弗。若能転此女身。則一切女人亦当能転。

書き下し

賙窮済乏して求め得ること尽くること無し。是れを六の未曾有の難得の法と為す。此の室には、釈迦牟尼仏・阿弥陀仏・阿閦仏・宝徳・宝炎・宝月・宝厳・難勝・師子響・一切利成、是くの如き等の十方無量の諸仏、是の上人念ずる時、即ち皆為に来りて、広く諸仏の秘要の法蔵を説き、説き已りて還り去る。是れを七の未曾有の難得の法と為す。此の室には、一切の諸天の厳飾の宮殿、諸仏の浄土、皆中に於いて現ず。是れを八の未曾有の難得の法と為す。舎利弗、此の室には常に八つの未曾有の難得の法を現ず。誰か斯の不思議の事を見て、復た声聞の法を楽しまんや。舎利弗の言わく、汝何を以て女身を転ぜざるや、と。天の曰わく、我れ十二年より来、女人の相を求むるに了に得べからず。当に何をか転ずべき。譬えば幻師の幻の女を化作するに、若し人有りて、何を以て女身を転ぜざると問わば、是の人は正しく問うと為すや不や。舎利弗の言わく、不なり。幻には定相無し、当に何をか転ずべき。天の曰わく、一切の諸法も亦復た是くの如し、定相有ること無し。云何ぞ乃ち女身を転ぜざるやと問うや。即時に天女、神通力を以て、舎利弗を変じて天女の如くならしめ、天は自ら身を化して舎利弗の如くし、而も問うて言わく、何を以て女身を転ぜざるや、と。舎利弗、天女の像を以て答えて言わく、我れ今知らず、何をか転じて女身と変ぜる、と。天の曰わく、舎利弗、若し能く此の女身を転ぜば、則ち一切の女人も亦た当に能く転ずべし。

現代語訳

人を助け、困窮する人を救って、求めれば尽きることがありません。これが第六の得がたい未曾有の法です。この部屋には、釈迦牟尼仏、阿弥陀仏、阿閦仏、宝徳、宝炎、宝月、宝厳、難勝、師子響、一切利成といった十方無量の諸仏が、この上人が念じるとき、みな訪れて、諸仏の秘要の法の蔵を広く説き、説き終えて帰っていきます。これが第七の未曾有の難得の法です。この部屋には、あらゆる天の飾り立てた宮殿や諸仏の浄土が、すべて中に現れます。これが第八の未曾有の難得の法です。舎利弗よ、この部屋にはいつもこの八つの未曾有の法が現れます。このような不思議を見て、それでも声聞の法を楽しむ者がいるでしょうか。舎利弗が言いました。あなたはなぜ女の身を転じないのですか。天女は答えました。私は十二年このかた、女の相を探してきましたが、まったく得られませんでした。何を転じればよいのでしょう。たとえば幻術師が幻の女を作り出したとき、ある人が、なぜ女の身を転じないのかと尋ねたら、その人は正しく問うているでしょうか。舎利弗は答えました。いいえ。幻には定まった姿がありません。何を転じればよいのでしょう。天女は言いました。あらゆる存在もまたそのとおりで、定まった姿がありません。それなのにどうして、女身を転じないのかと問うのですか。すぐに天女は神通力で、舎利弗を天女の姿に変え、自分は舎利弗の姿に変わって、問いました。なぜ女身を転じないのですか。舎利弗は天女の姿のまま答えました。私は今、何を転じて女の身になったのか分かりません。天女は言いました。舎利弗よ、もしこの女の身を転じることができるなら、すべての女性も転じることができるでしょう。

解説

八つの未曾有の法の残りを数え、続けて、舎利弗が天女に女身を転じないのかと問う有名な応酬に入ります。当時は女性は男に生まれ変わって成仏するという前提があり、神通で入れ替わるといった設定とあわせ、古代の世界観が前面に出る場面です。天女は、女という相そのものが固定した実体ではないと答えます。仏教の女性観の歴史は論点の多い領域ですが、この節の要点は、固定した属性で相手を位置づける問い自体の誤りを突くところです。今日の職場に重ねれば、性別や経歴で人を型にはめる前提こそ疑うべきだ、という読みが成り立ちます。
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この章句が説くこと

八未曽有諸仏女身定相なし神通幻

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