尉繚子 / 勒卒令
夫蚤決先定。若計不先定、慮不蚤決、則進退不定、疑生必敗。
書き下し
夫れ蚤く決するは先んじて定まる。若し計先んじて定まらず、慮蚤く決せざれば、則ち進退定まらず、疑い生じて必ず敗る。
現代語訳
そもそも早く決断できるのは、あらかじめ計画が定まっているからである。もし計画が前もって定まらず、思案が早く決しないならば、進むも退くも定まらず、迷いが生じて必ず敗れる。
解説
決断の速さとは、土壇場での勇ましさではなく、事前にどれだけ考え尽くしておいたかの結果にすぎない。計画を詰め切らないまま本番を迎えると、いざという場面で迷いが顔を出し、進むべきか退くべきかで足がすくむ。仕事の交渉でも日常の選択でも、決断力のなさを性格のせいにする前に、準備不足を疑ってよい。迷いは決める場面ではなく、その手前で既に生まれている。
この章句が説くこと
決断準備迷い
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