尉繚子 / 武議
凡兵不攻無過之城、不殺無罪之人。
書き下し
凡そ兵は過ち無きの城を攻めず、罪無きの人を殺さず。
現代語訳
そもそも軍というものは、過失のない城を攻めることなく、罪のない人を殺すことはない。
解説
力を行使するには、それを正当化できる理由が要るという原則である。相手に落ち度がないのに攻め立てたり、罪もない者を巻き込んだりすれば、たとえ勝っても正しさを失う。競争や対立の場面でも、目的のためなら手段を選ばないやり方は、一時の成果と引き換えに信頼を損なう。力を使う前に、その行使に筋が通っているかを自分に問う姿勢が要る。
この章句が説くこと
正当性大義節度
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葉隠・聞書第一諫言(かんげん)の道に、我(われ)其の位(くらい)にあらずば、其の位の人に言はせて、御誤(おあやまり)直(なお)る様にするが大忠(たいちゅう)なり。此の階(かい)の為に諸人(しょにん)と懇意(こんい)する所なり。我が為にすれば追従(ついしょう)なり。一方(いっぽう)は我等(われら)荷(にな)ひ申す心入(こころいれ)からなり。成程(なるほど)なるものなり。
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尚書・說命中寵を啓きて侮りを納るる無かれ、過ちを恥じて非を作す無かれ。
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葉隠・聞書第一時により、人に用(よう)をいい、物をもらう事有り。それも度重(たびかさ)ならば、無心(むしん)になり、いやしかるべし。何とぞ済む事ならば、用をいわぬように有りたきなり。
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孟子・公孫丑章句下孟子、臣為るを致して歸る。王就いて孟子を見て曰く、「前日、見んことを願いて得可からず。同朝に侍するを得て甚だ喜べり。今、又寡人を棄てて歸る。識らず、以て此に繼いで見るを得可きか。」對えて曰く、「敢て請わざるのみ。固より願う所なり。」他日、王、時子に謂いて曰く、「我、中國にして孟子に室を授け、弟子を養うに萬鍾を以てし、諸大夫國人をして、皆矜式する所有らしめんと欲す。子盍ぞ我が為に之を言わざる。」時子、陳子に因りて以て孟子に告げしむ。陳子、時子の言を以て孟子に告ぐ。孟子曰く、「然り。夫の時子惡くんぞ其の不可なるを知らんや。如し予をして富を欲せしめば、十萬を辭して萬を受く。是れ富を欲すと為さんか。季孫曰く、『異なるかな子叔疑。己をして政を為さしむ。用いられざれば則ち亦た已まん。又其の子弟をして卿為らしむ。人亦た孰か富貴を欲せざらん。而して獨り富貴の中に於いて、龍斷を私する有り。』古の市為るや、其の有る所を以て其の無き所に易う者なり。有司は、之を治むるのみ。賤丈夫有り。必ず龍斷を求めて之に登り、以て左右望して市利を罔せり。人皆以て賤しと為す。故に從って之を征す。商を征するは、此の賤丈夫自り始まる。」
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葉隠・聞書第一山崎蔵人(やまざきくらんど)は一生、仕舞物(しまいもの)と名の附(つ)きたる物は取られず候。さてまた町人の宅(たく)へ一生参り申されず候。誠に奉公人の嗜(たしな)み、斯様(かよう)にこそありたく候。石井九郎右衛門(いしいくろうえもん)も仕舞物仕(つかまつ)られず候。近代の衆(しゅう)は仕舞物とさえいえば我先(われさき)にと望を掛け、町人などの所へは無理に押掛(おしか)け振舞(ふるまい)致させ、店棚(みせだな)に調物(ととのえもの)に参り候事を慰みなどと取りなし候事、風儀(ふうぎ)悪しく、侍の本意(ほんい)にあらずと存じ候。