尉繚子 / 戰威
舉賢任能、不時日而事利。明法審令、不卜筮而獲吉。貴功養勞、不禱祠而得福。
新字:舉賢任能、不時日而事利。明法審令、不卜筮而獲吉。貴功養労、不祷祠而得福。
書き下し
賢を舉げ能に任すれば、時日せずして事利あり。法を明らかにし令を審らかにすれば、卜筮せずして吉を獲。功を貴び勞を養えば、禱祠せずして福を得。
現代語訳
賢者を登用し能力ある者に任せれば、日を占わずとも物事はうまく運ぶ。法を明らかにし命令を丁寧に定めれば、占わずとも吉となる。功績を尊び労苦に報いれば、祈らずとも幸福を得る。
解説
占いに頼らず、実力のある人を選び、規則を明確にし、頑張った人にきちんと報いる。そうすれば結果は自然とついてくるという、身も蓋もないほど実務的な宣言である。縁起を担ぐ暇があるなら人選と基準を見直せということであり、これは職場のチーム作りにも家庭の運営にも当てはまる。運頼みより先に、目の前の仕組みを整えることが結局は近道になる。

人生を、一行の式にしてみた。
志×積×時×憤÷(1+執)+命。古典から導いた式『人生の方程式』と、二十四の悩みに古典が答える『人生の教科書』(PDF)、師導の全機能1か月がセットで700円です。
本の中身を見るこの章句が説くこと
実力主義公正な評価仕組み作り
関連する章句
-
論語・里仁篇子曰わく、位無きを患えず、立つ所以を患う。己を知る莫きを患えず、知らるべきを為すを求む。
-
『武家家訓集』朝倉敏景十七箇条「第一条」一、朝倉の家に於いて、宿老を定むべからず、其の身の器用忠節によりて申し付くべきの事、
-
『墨子』尚賢下而るに今、天下の士君子、處居言語には皆な賢を尚ぶ。其の衆に臨み政を發して民を治むるに逮び至りては、賢を尚びて能を使うを知る莫し。我れ此を以て天下の士君子、小に明らかにして大に明らかならざるを知るなり。何を以て其の然るを知るか。今、王公大人、一牛羊の財有るも殺す能わざれば、必ず良宰を索む。一衣裳の財有るも制する能わざれば、必ず良工を索む。王公大人の此に於けるに當たりては、骨肉の親、故無くして富貴なる、面目美好なる者有りと雖も、實に其の能わざるを知れば、之を使わず。是れ何の故ぞ。其の財を敗らんことを恐るればなり。王公大人の此に於けるに當たりては、則ち賢を尚びて能を使うを失わず。王公大人、一の罷馬有るも治する能わざれば、必ず良醫を索む。一の危弓有るも張る能わざれば、必ず良工を索む。王公大人の此に於けるに當たりては、骨肉の親、故無くして富貴なる、面目美好なる者有りと雖も、實に其の能わざるを知れば、必ず使わず。是れ何の故ぞ。其の財を敗らんことを恐るればなり。王公大人の此に於けるに當たりては、則ち賢を尚びて能を使うを失わず。
-
『春秋左氏伝』哀公十七年 何の賤しきことか之れ有らん夏六月、趙鞅、衛を圍む。齊の國觀・陳瓘、衛を救ふ。晉人の師を致す者を得たり。子玉、服せしめて之を見て曰く、「國子、實に齊の柄を執りて、瓘に命じて曰く、『晉師を辟くること無かれ』と。豈に敢へて命を廢せんや。子又何ぞ辱くせん」と。簡子曰く、「我、衛を伐つことを卜せしも、未だ齊と戰ふことを卜せず」と。乃ち還る。楚の白公の亂に、陳人、其の聚を恃みて楚を侵す。楚既に寧し。將に陳の麥を取らんとす。楚子、帥を大師子穀と葉公諸梁とに問ふ。子穀曰く、「右領差車と左史老とは、皆令尹・司馬を相けて以て陳を伐てり。其れ使ふ可きなり」と。子高曰く、「率賤しければ、民之を慢る。命を用ゐざらんことを懼る」と。子穀曰く、「觀丁父は鄀の俘なり。武王以て軍率と為す。是を以て州・蓼に克ち、隨・唐を服し、大いに群蠻を啟く。彭仲爽は申の俘なり。文王以て令尹と為す。實に申・息を縣とし、陳・蔡を朝せしめ、畛を汝に封ず。唯だ其れ任ずるのみ。何の賤しきことか之れ有らん」と。子高曰く、「天命は諂はず。令尹、陳に憾み有り。天若し之を亡ぼさば、其れ必ず令尹の子に是れ與へん。君盍ぞ焉を舍かざる。臣懼る、右領と左史とは、二俘の賤しき有りて、其の令德無きことを」と。王、之を卜す。武城尹吉なり。師を帥ゐて陳の麥を取らしむ。陳人之を御ぎて敗れ、遂に陳を圍む。
-
史記 商君列伝民をして什伍を為さしめ、而して相牧司連坐せしむ。姦を告げざる者は腰斬し、姦を告ぐる者は敵の首を斬ると賞を同じくし、姦を匿す者は敵に降ると罰を同じくす。民二男以上有りて分異せざる者は、其の賦を倍にす。軍功有る者は、各々率を以て上爵を受く。私闘を為す者は、各々軽重を以て刑の大小を被る。力を本業に戮せ、耕織して粟帛を致すこと多き者は其の身を復す。末利を事とし及び怠りて貧しき者は、挙げて以て収孥と為す。宗室も軍功の論有るに非ざれば、属籍と為すを得ず。尊卑爵秩の等級を明らかにし、各々差次を以て田宅を名し、臣妾衣服は家次を以てす。功有る者は顕栄し、功無き者は富むと雖も芬華する所無し。
-
史記 仲尼弟子列伝冉雍、字は仲弓。仲弓、政を問ふ。孔子曰く、「門を出づるは大賓を見るが如くし、民を使ふは大祭を承くるが如くす。邦に在りても怨み無く、家に在りても怨み無し」と。孔子、仲弓を以て徳行有りと為し、曰く、「雍や南面せしむ可し」と。仲弓の父は賤人なり。孔子曰く、「犁牛の子も騂くして且つ角有らば、用ふる勿からんと欲すと雖も、山川其れ諸れを舎てんや」と。