うひ山ぶみ / 第十八段
そはまつかのしなじなある學びのすぢすぢ、いづれもいづれも、やむことなきすぢどもにて、明らめしらではかなはざることなれば、いづれをものこさず、學ばまほしきわざなれども、
新字:そはまつかのしなじなある学びのすぢすぢ、いづれもいづれも、やむことなきすぢどもにて、明らめしらではかなはざることなれば、いづれをものこさず、学ばまほしきわざなれども、
書き下し
そはまつかのしなじなある学びのすぢすぢ、いづれもいづれも、やむことなきすぢどもにて、明らめしらではかなはざることなれば、いづれをものこさず、学ばまほしきわざなれども、
現代語訳
それはまず、あの多様な学びの筋のどれもこれも、なくてはならない筋であって、明らかに知らなければならないことだから、どれも残さず学びたいものではあるけれども、
解説
具体的な指示に入る最初の一歩は、理想の確認である。挙げてきた分野はどれも欠かせず、本来はすべて学びたい、と。奥の注では、律令・官職儀式・装束調度といった分野それぞれについて、どの書から入りどこに注意すべきかを具体的に述べており、宣長がこれらを軽んじていないことが分かる。しかしこの段は「けれども」で終わる。次の段で、一人の生涯では全部は極められないという現実が来る。理想を先に置き、そのうえで限界を認めるという順序が、この後の「一つに絞れ」という主張を単なる妥協ではないものにしている。
この章句が説くこと
学問の全体理想限界優先順位絞り込み
関連する章句
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『呻吟語』内篇・修身・身は嚴重、意は安定身は嚴重ならんことを要し、意は安定ならんことを要し、色は溫雅ならんことを要し、氣は和平ならんことを要し、語は簡切ならんことを要し、心は慈祥ならんことを要し、志は果毅ならんことを要し、機は縝密ならんことを要す。
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『学問のすゝめ』十一編・名分をもって偽君子を生ずるの論・実に極楽の有様を模写したるがごとしかく人民を子供のごとく、牛羊のごとく取り扱うといえども、前段にも言えるとおり、そのはじめの本意は必ずしも悪念にあらず、かの実の父母が実の子供を養うがごとき趣向にて、第一番に国君を聖明なるものと定め、賢良方正の士を挙げてこれを輔け、一片の私心なく半点の我欲なく、清きこと水のごとく、直きこと矢のごとく、己が心を推して人に及ぼし、民を撫するに情愛を主とし、饑饉には米を給し、火事には銭を与え、扶助救育して衣食住の安楽を得せしめ、上の徳化は南風の薫ずるがごとく、民のこれに従うは草の靡くがごとく、その柔らかなるは綿のごとく、その無心なるは木石のごとく、上下合体ともに太平を謡わんとするの目論見ならん。実に極楽の有様を模写したるがごとし。
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論語・泰伯篇孔子曰わく、大なるかな堯の君たるや!巍巍(ぎぎ)たり。唯天のみ大なり、唯堯これに則る。蕩蕩(とうとう)たり。民能く名づくること無し。巍巍たり。その成功有り。煥(かん)たり、その文章有り。
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『墨子』尚同下天子、其の知力を以て未だ獨り天下を治むるに足らずと為す。是を以て其の次を選擇し、立てて三公と為す。三公も又た其の知力を以て未だ獨り天子を左右するに足らずと為す。是を以て國を分かちて諸侯を建つ。諸侯も又た其の知力を以て未だ獨り其の四境の内を治むるに足らずと為す。是を以て其の次を選擇し、立てて卿の宰と為す。卿の宰も又た其の知力を以て未だ獨り其の君を左右するに足らずと為す。是を以て其の次を選擇し、立てて鄉長家君と為す。是の故に古者、天子の三公・諸侯・卿の宰・鄉長家君を立つるは、特に富貴游佚にして之を擇ぶに非ざるなり。將に亂を治め刑政するを助けしめんとするなり。故に古者、國を建て都を設け、乃ち后王君公を立て、奉ずるに卿士師長を以てするは、此れ説を用いんと欲するに非ず。唯だ辯じて天民を治むるを助けしむるなり。
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論語・雍也篇冉求曰く、「子の道を説ばざるに非ず、力足らざるなり。」子曰く、「力足らざる者は、中道にして廃す。今女は画れり。」
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論語・子罕篇子曰く、鳳鳥至らず、河図を出ださず。吾已んぬるかな。