うひ山ぶみ / 第十三段
いかほど學びかたよくても、怠りてつとめざれば、功はなし、又人々の才と不才とによりて、其功いたく異なれども、才不才は、生れつきたることなれば、力に及びがたし、
新字:いかほど学びかたよくても、怠りてつとめざれば、功はなし、又人々の才と不才とによりて、其功いたく異なれども、才不才は、生れつきたることなれば、力に及びがたし、
書き下し
いかほど学びかたよくても、怠りてつとめざれば、功はなし、又人々の才と不才とによりて、其功いたく異なれども、才不才は、生れつきたることなれば、力に及びがたし、
現代語訳
どれほど学び方がよくても、怠って努めなければ成果はない。また人それぞれの才・不才によって成果は大きく異なるけれども、才があるかないかは生まれついたことなので、力の及ぶところではない。
解説
前段の「継続こそ肝心」を、二つの角度から補強する。まず、方法がよくても怠れば成果はない。次に、才能の差は確かに大きいが、それは生まれつきであって努力ではどうにもならない。宣長は才能の存在を否定していない。差があることを認めたうえで、認めたところで動かせないのだから、そこに思考を割いても仕方がないと切り分けている。この冷静さが、次段の「それでも努めればそれだけの成果はある」という励ましを、根拠のない精神論から救っている。自分にどうにもできない要素と、できる要素を分けて考える。この整理は今もそのまま使える。
この章句が説くこと
才能努力継続見極め学問
関連する章句
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