孟子 / 告子章句上
孟子曰、仁之勝不仁也、猶水勝火。今之為仁者、猶以一杯水、救一車薪之火也。不熄、則謂之水不勝火。此又與於不仁之甚者也。亦終必亡而已矣。
新字:孟子曰、仁之勝不仁也、猶水勝火。今之為仁者、猶以一杯水、救一車薪之火也。不熄、則謂之水不勝火。此又与於不仁之甚者也。亦終必亡而已矣。
書き下し
孟子曰く、「仁の不仁に勝つは、猶ほ水の火に勝つがごとし。今の仁を為す者は、猶ほ一杯の水を以て、一車薪の火を救うがごときなり。熄まずんば、則ち之を水は火に勝たずと謂う。此れ又不仁に與するの甚しき者なり。亦た終に必ず亡せんのみ。」
現代語訳
孟子は言う。 「仁が不仁に打ち勝つのは、水が火に勝つ様なものだ。だが、今の仁を行う人は、一杯の水によって車一台に積まれた薪の火を消そうとするようなものである。消えないのは当然であるのに、消えなければ水は火に打ち勝つことはできないと言う。これでは、仁を行うどころか、不仁に味方することがはなはだしい。ついにはわずかばかりの仁すらも失ってしまうだろう。」
解説
世の中の理不尽さや困難に立ち向かうとき、少しの努力で結果が出ないと、「やっぱり真面目にやっても無駄だ」と諦めてしまうことがあります。しかしそれは、燃え盛る炎にコップ一杯の水をかけて「火は消せない」と言っているのと同じです。正しい行動が結果を結ぶまでには、十分な情熱と継続的な努力が必要です。すぐに成果が見えなくても、自分の信念を曲げずにコツコツと善い行いを積み重ねていく姿勢が、やがて大きな困難を打ち破り、周囲を良い方向へ変えていく大きな力となります。
この章句が説くこと
継続努力諦めない心信念
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