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うひ山ぶみ / 第八段

然はあれども、まづかの學のしなじなは、他よりしひて、それをとはいひがたし、大抵みづから思ひよれる方にまかすべき也、

新字:然はあれども、まづかの学のしなじなは、他よりしひて、それをとはいひがたし、大抵みづから思ひよれる方にまかすべき也、

書き下し

然はあれども、まづかの学のしなじなは、他よりしひて、それをとはいひがたし、大抵みづから思ひよれる方にまかすべき也、

現代語訳

とはいえ、学問の分野については、他人から強いて「それにせよ」とは言いがたい。おおよそは、自分が心を寄せる方向に任せるのがよい。

解説

ここで宣長は向きを反転させる。準備は必要だと説いたばかりだが、では分野まで他人が決めてよいかというと、それは違うという。学ぶ本人が惹かれる方に任せよ、と。入門書を書きながら、最も肝心な選択は読者に返している。この構えは書の最後まで一貫しており、宣長は自分の示す方法についても、これに従いたいと思う人のために言うだけだと繰り返す。教える側が決めてよいことと、決めてはいけないことを分けているのである。人を導く立場にある者にとって、どこまで踏み込み、どこから手を引くかは常に難しい。宣長の線の引き方は明快である。

この章句が説くこと

選択自主性師の役割進路教育

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