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うひ山ぶみ / 第七段

同じく精力を用ひながらも、そのすぢそのまなびやうによりて、得失あるべきこと也、

書き下し

同じく精力を用ひながらも、そのすぢそのまなびやうによりて、得失あるべきこと也、

現代語訳

同じだけの労力を使いながらも、その分野やその学び方によって、得るものと失うものの差が出るのである。

解説

短い一文だが、この書の前提を言い切っている。投じる労力が同じでも、何をどう学ぶかで結果は変わる。だから始める前に整えよ、というのが直前からの流れである。宣長がこう言えるのは、自身が三十五年を『古事記伝』一つに注ぎ込んだ人だからでもある。労力は有限で、しかも取り返しがつかない。奥の注でも、律令の学問は中国の書物にも力を割かねばならないぶん「功の費も多き也」と、分野ごとの負担の差を具体的に述べている。時間と集中力をどこに置くかという配分の問題として学問を見ている点で、現代の時間管理の議論とも通じている。

この章句が説くこと

労力選択効率得失時間配分

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