酔古堂剣掃 / 集倩・終日靜坐す
雲霞爭變,風雨橫天,終日靜坐,清風灑然。
新字:雲霞争変,風雨横天,終日静坐,清風灑然。
書き下し
雲霞爭ひ變じ、風雨天に橫たはるも、終日靜坐すれば、清風灑然たり。
現代語訳
雲や霞がめまぐるしく姿を変え、風雨が空いっぱいに荒れ狂っていても、一日じゅう静かに座っていれば、清らかな風がさわやかに吹いてきます。
解説
外の荒れ模様と、内の静けさとを対比した一則です。雲霞争変は雲や夕焼けが競うように形を変えること、風雨横天は風雨が空を横切って吹き荒れることです。これは天気のことでもありますが、世の中の激しい移り変わりや騒ぎのたとえとしても読めます。そうした中でも、一日じゅう静坐していれば、心の中に清風が吹き、さっぱりとした気持ちでいられると言います。灑然はさっぱりとして、わだかまりのないさまです。静坐は宋明の儒者たちが重んじた修養法で、心を落ち着けて本来の自分に立ち返る時間でした。周りが騒がしいときほど、慌てて動き回るのではなく、静かに座る時間を持つことが、かえって澄んだ判断をもたらすのかもしれません。
この章句が説くこと
静坐修身清風平常心閑適
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