酔古堂剣掃 / 集法・一笑も輕がるしく人に假すべからず
一字不可輕與人,一言不可輕語人,一笑不可輕假人。
新字:一字不可軽与人,一言不可軽語人,一笑不可軽仮人。
書き下し
一字も輕がるしく人に與ふべからず、一言も輕がるしく人に語るべからず、一笑も輕がるしく人に假すべからず。
現代語訳
一字でも軽々しく人に書き与えてはいけません。一言でも軽々しく人に語ってはいけません。一笑でも軽々しく人に貸し与えてはいけません。
解説
字、言葉、笑顔という小さなものほど、軽々しく人に与えるなと説いた一則です。一字を与えるとは、書き物や証文を渡すことで、形に残るものは後で責任を問われます。一言を語るとは、口に出すことで、言葉は取り消せません。一笑を仮すとは、愛想笑いを向けることで、心にもない笑顔は、へつらいとして相手に利用されかねません。どれも小さなことに見えますが、積み重なれば自分の信用や品位を左右します。署名、発言、愛想笑いの一つひとつに、責任と誠意を込めたいものです。
この章句が説くこと
慎重言葉修身信用品格
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