酔古堂剣掃 / 集韻・風月の場に傖父を插む
田舍兒強作馨語,博得俗因;風月場插入傖父,便成惡趣。
新字:田舎児強作馨語,博得俗因;風月場挿入傖父,便成悪趣。
書き下し
田舍兒強ひて馨語を作せば、俗因を博し得、風月の場に傖父を插み入るれば、便ち惡趣と成る。
現代語訳
田舎者が無理に気の利いた言葉を使うと、かえって俗っぽさの種を得るだけです。風流な宴の場に野暮な男を加えると、たちまち興ざめなものになります。
解説
風雅は付け焼き刃ではまねできないことを言う対句です。馨語は香り高い言葉、洗練された言い回しのことです。教養の伴わない者が無理に上品ぶった言葉を使うと、かえって俗っぽさが目立ってしまいます。傖父は粗野な男を指し、南北朝時代に南方の人が北方の人をあざけって呼んだ言葉です。風月を楽しむ場に一人でも無粋な人が入ると、全体の趣が崩れるといいます。辛辣な言い方ですが、品格は言葉の飾りでなく、その人の中身から自然ににじむものだという戒めとして読めます。背伸びをせず、自分の言葉で話すほうが、かえって人の心に届くものです。
この章句が説くこと
品格風雅言葉虚飾修身
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