酔古堂剣掃 / 集法・事を作すは盡くすべからず
處心不可著,著則偏;作事不可盡,盡則窮。
新字:処心不可著,著則偏;作事不可尽,尽則窮。
書き下し
心を處するは著すべからず、著すれば則ち偏る。事を作すは盡くすべからず、盡くせば則ち窮す。
現代語訳
心の持ち方は、何かに執着してはいけません。執着すれば偏ります。物事を行うには、やり尽くしてはいけません。やり尽くせば行き詰まります。
解説
心と行いの両面で、行き過ぎを避けよと説いた対句です。著は、一つのものにくっついて離れないこと、つまり執着です。何かに執着すると、心はそちらに偏り、全体が見えなくなります。事を尽くすとは、余地を残さずに徹底してやりきることで、それをすると後がなくなって行き詰まると言います。窮すは、行き詰まって動きが取れなくなることです。心を一点に固めず、行いに余地を残す。そうすることで、状況の変化に柔軟に応じられます。熱心さは大切ですが、とらわれと追い込みすぎには注意したいものです。
この章句が説くこと
中庸執着余白処世節度
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