酔古堂剣掃 / 集法・君子に三惜有り
君子有三惜:此生不學,一可惜;此日聞過,二可惜;此身一敗,三可惜。
新字:君子有三惜:此生不学,一可惜;此日聞過,二可惜;此身一敗,三可惜。
書き下し
君子に三惜有り。此の生學ばざる、一の惜しむべきなり。此の日聞過する、二の惜しむべきなり。此の身一たび敗るる、三の惜しむべきなり。
現代語訳
君子には惜しむべきことが三つあります。この一生に学ばないこと、これが一つ目の惜しむべきことです。この一日をむなしく過ごすこと、これが二つ目の惜しむべきことです。この身が一度でも身を持ち崩すこと、これが三つ目の惜しむべきことです。
解説
君子が惜しむべき三つのことを、一生、一日、一身の順に挙げた一則です。一生のうちに学ばないのは、人として生まれた値打ちを生かさないことです。二つ目の原文は聞過ですが、文脈からすると、ぶらぶらと過ごす意味の閒過の写し違いと思われ、一日を無駄に過ごすことを惜しむと読めます。三つ目は、一度の過ちで身を滅ぼすことです。一生、一日、一度と、時間の単位を変えながら、どれも取り返しがつかないものを並べています。今日という一日を、学びと慎みのうちに過ごしたいものです。
この章句が説くこと
学問時間修身戒め君子
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