酔古堂剣掃 / 集法・男子は德有れば便ち是れ才
從師延名士,鮮垂教之實益;為徒攀高第,少受誨之真心。男子有德便是才,女子無才便是德。
新字:従師延名士,鮮垂教之実益;為徒攀高第,少受誨之真心。男子有徳便是才,女子無才便是徳。
書き下し
師に從ふに名士を延くも、教へを垂るるの實益鮮なし。徒と為りて高第に攀づるも、誨へを受くるの真心少なし。男子は德有れば便ち是れ才、女子は才無ければ便ち是れ德。
現代語訳
師につくのに名高い人を招いても、実際に教えを授かる益は少ないものです。弟子となって科挙の上位合格者にすがりついても、教えを受けようとする真心は少ないものです。男子は徳があればそれがすなわち才能であり、女子は才能がなければそれがすなわち徳です。
解説
学びの場の名ばかりの師弟関係を嘆き、徳を才の上に置く考えを述べた一則です。名士を師に招くのは、学ぶためより箔をつけるためであり、合格者に弟子入りするのも、出世の縁故を求めるためだと言います。高第は科挙の上位合格者のことです。後半の女子は才無ければ便ち是れ徳は、明清の時代に広く言われた言葉で、当時の女性観をそのまま映しています。今日では受け入れられない考えですが、男子の句が示す、才より徳を重んじるという趣旨は今も通じます。名前や肩書きではなく、本気で学ぶ心を大切にしたいものです。
この章句が説くこと
学問師弟徳教育名利
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