酔古堂剣掃 / 集法・人を用ふるは刻なるに宜しからず
用人不宜刻,刻則思效者去;交友不宜濫,濫則貢諛者來。
新字:用人不宜刻,刻則思効者去;交友不宜濫,濫則貢諛者来。
書き下し
人を用ふるは刻なるに宜しからず、刻なれば則ち效さんと思ふ者去る。友に交はるは濫りなるに宜しからず、濫りなれば則ち諛ひを貢ぐ者來る。
現代語訳
人を使うには、厳しすぎてはいけません。厳しすぎれば、力を尽くそうと思っている者が去っていきます。友と交わるには、見境がなくてはいけません。見境がなければ、へつらいを持ちこむ者がやって来ます。
解説
人の使い方と友の選び方について、それぞれの落とし穴を示した一則で、菜根譚にもほぼ同じ句があります。刻は、情け容赦なく厳しいことです。部下に厳しすぎると、真面目に尽くそうとする人ほど疲れて去り、要領のよい人だけが残ってしまいます。一方、友を選ばずに誰とでも付き合えば、お世辞を言って取り入ろうとする人が寄ってきます。人の上に立つ者は厳しさに、人付き合いのよい者は広さに、それぞれ注意が要るということです。自分の周りにどんな人が集まっているかは、自分の接し方の鏡と言えるでしょう。
この章句が説くこと
人材交友寛容治政処世
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