酔古堂剣掃 / 集法・貨財を積むの心を以て學問を積む
以積貨財之心積學問,以求功名之念求道德,以愛子女之心愛父母,以保爵位之策保國家。
新字:以積貨財之心積学問,以求功名之念求道徳,以愛子女之心愛父母,以保爵位之策保国家。
書き下し
貨財を積むの心を以て學問を積み、功名を求むるの念を以て道德を求め、子女を愛するの心を以て父母を愛し、爵位を保つの策を以て國家を保つ。
現代語訳
財産を蓄えようとする心で学問を積み、手柄や名声を求める思いで道徳を求め、わが子を愛する心で父母を愛し、官位を守ろうとする策で国家を守りなさい。
解説
人が自然に熱心になれることの力を、本当に大切なことへ振り向けよと説いた一則です。人は財産を増やすことには熱心ですが、学問にはそれほど熱心になりません。名声は必死に求めても、徳はなかなか求めません。わが子はいくらでも愛せても、親には同じだけの愛情を注ぎにくいものです。自分の地位は守ろうとしても、国のことには知恵を絞りません。この四つの対比は、人の心の偏りを鋭く突いています。自分が熱中できる力をすでに持っていることに気づき、その向け先を少し変えるだけで、生き方は大きく変わるでしょう。
この章句が説くこと
学問孝行修身治政道徳
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