酔古堂剣掃 / 集豪・情深くして一往す
壯志憤懣難消,高人情深一往。
新字:壮志憤懣難消,高人情深一往。
書き下し
壯志は憤懣消し難く、高人は情深くして一往す。
現代語訳
大きな志を抱く者は、胸の憤りが消えにくいものです。高潔な人は、情が深くて、ひたすらに思いを寄せます。
解説
志と情のそれぞれの深さを、短く言い表した一則です。壮志は大きな志、憤懣は思うようにならないことへの憤りです。志が大きいほど、現実とのずれに苦しみ、憤りも消えにくくなります。一往情深は、『世説新語』で、桓伊が歌を聞くたびに感極まる姿を、ひたすらに深い情があると評した言葉に基づくとされます。高潔な人ほど情にもろく、心を傾けるとまっすぐだということです。憤りも情の深さも、心が本気であることの表れです。それを恥じるのではなく、よい方向へ注ぐことが大切でしょう。
この章句が説くこと
立志情憤り高潔真情
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