酔古堂剣掃 / 集豪・筆海を濟るの舟航
濟筆海則為舟航,騁文囿則為羽翼。
新字:済筆海則為舟航,騁文囿則為羽翼。
書き下し
筆海を濟るには則ち舟航と為り、文囿に騁するには則ち羽翼と為る。
現代語訳
筆の海を渡るときには舟となり、文章の園を駆けめぐるときには翼となります。
解説
文章の世界を海と園にたとえ、そこを行くための支えを舟と翼にたとえた対句です。この句だけでは主語が省かれていますが、学識や書物の蓄えが、文を作る者にとって舟や翼の役目を果たすと読めます。筆海は筆で渡る広い海、文囿は文章の苑のことです。広大な海を渡るには舟が要り、苑を自在に駆けるには翼が要るように、書く力にも土台となる蓄えが必要です。思うように書けないときは、筆の技術より先に、読んで蓄えることが足りていないのかもしれません。
この章句が説くこと
学問文章読書教養表現
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