酔古堂剣掃 / 集豪・品は心に由りて定まる
才以氣雄,品由心定。
新字:才以気雄,品由心定。
書き下し
才は氣を以て雄に、品は心に由りて定まる。
現代語訳
才能は気力によって雄々しくなり、人柄は心の持ち方によって定まります。
解説
わずか十字で、才能と人品のよりどころを言い分けた一則です。才能は生まれ持ったものだけでは伸びず、それを押し出す気力があってこそ力強くなると言います。一方、人の品位は外から飾れるものではなく、心の持ち方で決まると説きます。才と品、気と心がきれいな対になっています。豪放な言葉を集めた集豪にありながら、豪気の源を内面に求めている点に注目できます。能力を磨くことと、心を整えることは別の仕事です。どちらか一方だけでは、人から信頼される働き手にはなれないでしょう。
この章句が説くこと
修身品格才能気力心
関連する章句
-
『囲炉夜話』第百十一則・水止まりて乃ち能く物を照らす心靜かなれば則ち明らかなり、水止まりて乃ち能く物を照らす。品超ゆれば斯に遠し、雲飛びて空を礙げず。
-
『酔古堂剣掃』集醒・吉人は安祥吉人は安祥にして、即ち夢寐の神魂も、和氣に非ざるは無し。 凶人は狠戾にして、即ち聲音笑語も、渾て是れ殺機なり。
-
『酔古堂剣掃』集韻・塵埃も犯す可からず襟韻灑落たること晴雪秋月の如く、塵埃も犯す可からず。
-
『酔古堂剣掃』集韻・風月の場に傖父を插む田舍兒強ひて馨語を作せば、俗因を博し得、風月の場に傖父を插み入るれば、便ち惡趣と成る。
-
『酔古堂剣掃』集韻・莓苔に淡冶の光を生ず高士流連すれば、花木に清疏の致を添へ、幽人剝啄すれば、莓苔に淡冶の光を生ず。
-
『酔古堂剣掃』集韻・玉を蘊み珠を含むが如し清姿は雲に臥し雪を餐ふが如く、天地も盡く其の塵汙を愧づ。雅致は玉を蘊み珠を含むが如く、日月も轉た其の泄露を嫌ふ。