酔古堂剣掃 / 集豪・品は心に由りて定まる
才以氣雄,品由心定。
新字:才以気雄,品由心定。
書き下し
才は氣を以て雄に、品は心に由りて定まる。
現代語訳
才能は気力によって雄々しくなり、人柄は心の持ち方によって定まります。
解説
わずか十字で、才能と人品のよりどころを言い分けた一則です。才能は生まれ持ったものだけでは伸びず、それを押し出す気力があってこそ力強くなると言います。一方、人の品位は外から飾れるものではなく、心の持ち方で決まると説きます。才と品、気と心がきれいな対になっています。豪放な言葉を集めた集豪にありながら、豪気の源を内面に求めている点に注目できます。能力を磨くことと、心を整えることは別の仕事です。どちらか一方だけでは、人から信頼される働き手にはなれないでしょう。

人生を、一行の式にしてみた。
志×積×時×憤÷(1+執)+命。古典から導いた式『人生の方程式』と、二十四の悩みに古典が答える『人生の教科書』(PDF)、師導の全機能1か月がセットで700円です。
本の中身を見るこの章句が説くこと
修身品格才能気力心
関連する章句
-
『酔古堂剣掃』集醒・吉人は安祥吉人は安祥にして、即ち夢寐の神魂も、和氣に非ざるは無し。 凶人は狠戾にして、即ち聲音笑語も、渾て是れ殺機なり。
-
『囲炉夜話』第百十一則・水止まりて乃ち能く物を照らす心靜かなれば則ち明らかなり、水止まりて乃ち能く物を照らす。品超ゆれば斯に遠し、雲飛びて空を礙げず。
-
『大和俗訓』巻之五・衣服かやうの衣きたる人は、位高き人も、いやしく見ぐるしくして下部の如し。是を好むは何のためぞや。大かたに、衣服にても人の心はおしはからるるものなり。位なくても、みづからおもんずる人は、下著にもすべからず。凡人の目たつべからざるは相応なるべし、目にたつは、相応せざる故なり。帯も、いにしへは男女共にちひさかりしが、今やうは広くして見ぐるし。何の益ありや知らず。
-
『家道訓』巻之六・用財下一人と交るに、遠慮ふかくして、人の財を費さしむべからず。人のつひえをいとはずして、おのれにつひえなからんとし、人のつひえを以て、我が身の楽とするはいやしむべし。およそかやうのことは、我が心術の害となれり。かへりみていましむべし。万の事うるはしくとも、財をやりとるに廉直ならず、むさぼりあれば、むげに人におもひくださるるものなり。
-
『格言聯璧』敦品類・精金美玉の人品は烈火より鍛ふ精金美玉の人品を做さんと欲せば、定めて烈火の中より鍛へ來るべし。 揭地掀天の事功を立てんと思はば、須らく薄冰の上に向ひて履み過ぐべし。 人は品を以て重しと爲す、若し一點の卑汙の心有らば、便ち頂天立地の漢子に非ず。
-
『酔古堂剣掃』集綺・花に獨り蘊むの香有り酒に懸け難きの色有り、花に獨り蘊むの香有り。 此を以て紅顏媚骨を想へば、便ち之を格外に得べし。