酔古堂剣掃 / 集韻・莓苔に淡冶の光を生ず
高士流連,花木添清疏之致:幽人剝啄,莓苔生淡冶之光。
新字:高士流連,花木添清疏之致:幽人剥啄,莓苔生淡冶之光。
書き下し
高士流連すれば、花木に清疏の致を添へ、幽人剝啄すれば、莓苔に淡冶の光を生ず。
現代語訳
志の高い人が立ち去りがたく留まっていると、花や木に清らかでさっぱりとした趣が加わり、隠棲する人が門を叩いて訪れると、苔にほのかで艶やかな光が生まれます。
解説
人の品格が、その場の景色まで変えると言う対句です。高士は志の高い人、流連は去りがたくその場に留まることです。清疏の致は、清らかですっきりとした趣を言います。幽人は世を避けて静かに暮らす人、剥啄は門を叩く音で、唐の韓愈の詩にも見える言葉です。莓苔は苔のこと、淡冶はあっさりとしてなまめかしい、ほのかな美しさです。すぐれた人が佇むだけで庭の花木に趣が加わり、隠者が訪れるだけで苔まで輝くというのです。場の空気は、そこにいる人によって大きく変わります。自分がいることで周囲が少しでも清らかになる、そんな在り方を目指したいものです。
この章句が説くこと
品格隠逸風雅交友修身
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