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酔古堂剣掃 / 集豪・榻を懸けて賢士を待つ

懸榻待賢士,豈曰交情已乎;投轄留好賓,不過酒興而已。

書き下し

榻を懸けて賢士を待つは、豈に交情のみと曰はんや。轄を投じて好賓を留むるは、酒興に過ぎざるのみ。

現代語訳

腰掛けを壁に吊るしておいて賢者の来訪を待つのは、どうして単なる友情だけと言えるでしょうか。車のくさびを井戸に投げ込んでまで客を引き留めるのは、酒の興にすぎません。

解説

二つの故事を対比して、人を迎える心の深さを比べた一則です。懸榻は、後漢の陳蕃が徐稺という賢者のためだけに腰掛けを用意し、帰ると壁に吊るしておいた話に基づきます。投轄は、漢の陳遵が客を帰さないように車軸のくさびを井戸に投げ込んだ話です。前者は賢者への敬意から出たもの、後者は酒席のにぎわいを惜しむだけのものだと著者は区別します。同じ歓待でも、その根にある心によって値打ちが違います。人を招くとき、相手の何を敬って迎えているのかを考えたいものです。

この章句が説くこと

交友礼節敬意賢者歓待

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