酔古堂剣掃 / 集豪・戈を枕にして旦を待つ
志欲梟逆虜,枕戈待旦,常恐祖生,先我著鞭。
書き下し
志は逆虜を梟せんと欲し、戈を枕にして旦を待つ。常に恐る、祖生の我に先んじて鞭を著けんことを。
現代語訳
志は逆賊どもの首を取ってさらすことにあり、戈を枕にして夜明けを待っています。いつも心配なのは、祖生(祖逖)が私より先に馬に鞭を当てて手柄を立ててしまうことです。
解説
東晋の劉琨が、親友の祖逖を意識して述べた言葉として知られる一則です。二人は若いころ、夜中に鶏の声を聞いて起き出し剣舞をしたと伝えられ、ともに北方の失地回復を志しました。戈を枕にして夜明けを待つとは、寝ている間も戦いの備えを解かない張りつめた心構えを言います。先に鞭を著けるとは、先を越されることです。ここには好敵手を認め、その存在を励みとする健やかな競争心があります。仕事でも、よい同僚や競い合う相手がいることは、自分を怠けさせない何よりの支えになります。
この章句が説くこと
立志好敵手奮起豪気忠義
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