酔古堂剣掃 / 集豪・生きては當に侯に封ぜらるべし
大丈夫居世,生當封侯,死當廟食。不然,閑居可以養志,詩書足以自娛。
新字:大丈夫居世,生当封侯,死当廟食。不然,閑居可以養志,詩書足以自娯。
書き下し
大丈夫世に居る、生きては當に侯に封ぜらるべく、死しては當に廟食すべし。 然らずんば、閑居して以て志を養ふべく、詩書以て自ら娛しむに足る。
現代語訳
立派な男子がこの世に生きるからには、生きているうちは諸侯に封ぜられ、死んでからは廟に祀られて供物を受けるべきです。そうでないならば、静かに暮らして志を養えばよく、詩や書物は自分を楽しませるのに十分です。
解説
後漢の梁竦の言葉として伝えられる一則で、大志と閑居という二つの生き方を示しています。前の句は、男子たるもの、生きては功績を立てて侯に封ぜられ、死んでは廟に祀られるほどの人物になるべきだという、壮大な志を述べます。廟食は、死後に祀られて供え物を受けることです。後の句は、もしそれがかなわないのであれば、静かに暮らして志を養い、詩や書物を楽しめばよいと言います。天下に名を上げるか、それができなければ潔く身を引いて心を豊かにするか。中途半端に名利を追い続けるのではなく、どちらの道にも誇りを持つという態度が、豪者らしいところです。出世できなくても、心の豊かさを失わない生き方があるのです。
この章句が説くこと
立志閑居読書名利豪放
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