酔古堂剣掃 / 集豪・讀書倦む時は劍を看よ
讀書倦時須看劍,英發之氣不磨;作文苦際可歌詩,郁結之懷隨暢。
新字:読書倦時須看剣,英発之気不磨;作文苦際可歌詩,郁結之懐随暢。
書き下し
書を讀みて倦む時は須らく劍を看るべし、英發の氣磨せず。 文を作りて苦しむ際は詩を歌ふべし、郁結の懷隨ひて暢ぶ。
現代語訳
書物を読んで疲れたときには、剣を眺めるのがよいのです。そうすれば、才気のほとばしる気概がすり減ることはありません。文章を作るのに苦しんでいるときには、詩を歌うとよいのです。そうすれば、ふさがっていた胸の思いが、それにつれてのびやかになります。
解説
学問や文筆に行き詰まったときの気分転換の方法を、剣と詩で示した一則です。前の句は、読書に疲れたら剣を眺めよと言います。書物ばかりに向かっていると、気が内にこもって英気が失われがちです。剣を見ることで、外に向かう雄々しい気概を呼び覚ますのです。英発は、才気や気概がはつらつと外に現れることです。後の句は、文章作りに苦しんだら詩を歌えと言います。理屈で組み立てる文章に行き詰まったとき、声に出して詩を歌えば、ふさがった気持ちがほぐれて流れ出します。郁結は、気持ちがふさがって晴れないことです。同じ作業に行き詰まったら、違う種類の刺激で心を切り替える。今日の仕事にもそのまま役立つ知恵です。
この章句が説くこと
読書気分転換学問詩剣
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