酔古堂剣掃 / 集綺・突地に天花墜落す
高僧筒裏送信,突地天花墜落;韻妓扇頭寄畫,隔江山雨飛來。
新字:高僧筒裏送信,突地天花墜落;韻妓扇頭寄画,隔江山雨飛来。
書き下し
高僧筒裏に信を送れば、突地に天花墜落し、 韻妓扇頭に畫を寄すれば、江を隔てて山雨飛び來る。
現代語訳
徳の高い僧が竹筒に入れて便りを送ってくると、突然天から花が降ってくるようです。風雅な芸妓が扇に絵を描いて寄せてくると、川の向こうから山の雨が飛んでくるようです。
解説
思いがけない人から届いた便りと贈り物の喜びを、奇抜な比喩で描いた一則です。前の句は、高僧が竹筒に手紙を入れて送ってくると、まるで天から花が降るようだと言います。天花乱墜は、梁の雲光法師が経を講じると、感動した天から花が降ってきたという伝説に基づき、すばらしい言葉のたとえとなりました。後の句は、風雅を解する芸妓が扇に絵を描いて贈ってくると、川を隔てた向こうから山の雨が降ってくるようだと言います。扇に描かれた山水画が、雨を呼ぶほど生き生きしているとも、突然心を潤してくれるとも読めます。心のこもった便りや贈り物は、受け取った人の日常に、ふいに花や雨をもたらすものです。
この章句が説くこと
便り贈り物風雅交友喜び
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