酔古堂剣掃 / 集綺・美人は詩意有るを貴ぶ
俊石貴有畫意,老樹貴有禪意,韻士貴有酒意,美人貴有詩意。
新字:俊石貴有画意,老樹貴有禅意,韻士貴有酒意,美人貴有詩意。
書き下し
俊石は畫意有るを貴び、老樹は禪意有るを貴び、 韻士は酒意有るを貴び、美人は詩意有るを貴ぶ。
現代語訳
姿のよい石は絵のような趣があることを貴び、年を経た木は禅の境地のような趣があることを貴びます。風雅な人は酒の興趣があることを貴び、美しい人は詩のような趣があることを貴びます。
解説
石、木、人それぞれに、表面の美しさを超えた趣があってこそ貴いと説いた一則です。姿の良い石は、それ自体が一幅の絵になるような趣を持つことで値打ちが出ます。老木は、風雪に耐えて枯れた味わいが禅の境地を思わせることで尊ばれます。風雅な文人は、酒を楽しむ余裕と興趣があってこそ魅力が増します。美しい人は、容姿だけでなく、詩のような情感と奥行きを備えてこそ真に美しいと言います。どれも、そのものが本来の姿を超えて、別の芸術や境地を感じさせるところに価値を見いだしています。仕事でも人柄でも、表面の出来栄えだけでなく、その奥に何かを感じさせる人は、長く人の心に残ります。
この章句が説くこと
風雅品格美人禅意趣
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