酔古堂剣掃 / 集奇・影を華池に倒す
既稍雲於清漢,亦倒影於華池。
書き下し
既に雲を清漢に稍し、 亦た影を華池に倒にす。
現代語訳
高くそびえて、すでに澄んだ天の川の雲にまで届き、また美しい池にはその姿を逆さまに映しています。
解説
高くそびえるものが、天と地の両方にその姿を及ぼしている情景を詠んだ一則です。主語は書かれていませんが、高い樹木や楼閣などを思わせます。前の句は上に伸びて天の川の雲に届く姿、後の句は下の池に逆さに映る姿で、上下に広がる対の構図になっています。清漢は澄んだ天の川、華池は美しい池のことです。原文の「稍」は、こずえを意味する「梢」に通じ、雲にまで届くという意味に読みました。六朝の賦のような美しい描写を切り取った句で、集奇の中でも景色の奇観を楽しむものです。一つのものが高さと映り込みの両方で見る者を驚かせる、その眺めを思い浮かべて味わうとよいでしょう。
この章句が説くこと
風景奇観風雅自然対句
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