酔古堂剣掃 / 集奇・河を吞み月に漱ぐ
哄日吐霞,吞河漱月,氣開地震,聲動天發。
新字:哄日吐霞,呑河漱月,気開地震,声動天発。
書き下し
日に哄び霞を吐き、河を吞み月に漱ぎ、 氣開けば地震ひ、聲動けば天發す。
現代語訳
太陽に向かって叫び、霞を吐き出し、大河を飲み込み、月の光で口をすすぎます。その気が開けば大地が震え、その声が動けば天が鳴り響きます。
解説
四字の句を四つ重ねて、天地を相手にするような壮大な気概を描いた一則です。前の二句は、太陽や霞、大河や月といった自然そのものを口で扱う姿で、人の身の丈を超えた大きさを示します。後の二句は、その気と声が大地と天を動かすと言い、内にある力が外の世界を揺るがす様子を描きます。奇抜な言葉を集めた集奇らしく、意味を説くよりも言葉の勢いそのものを味わう句です。誰の姿とは書かれていませんが、豪傑や仙人の風貌を思わせます。日々の小さな用事に追われているときにこうした句を口ずさむと、狭くなった心の器が少し広がるように感じられるでしょう。
この章句が説くこと
気概豪放自然奇想胸襟
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