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酔古堂剣掃 / 集奇・雲閑にして卻つて僧に類す

石怪常疑虎,雲閑卻類僧。

新字:石怪常疑虎,雲閑却類僧。

書き下し

石怪しくして常に虎かと疑ひ、雲閑にして卻つて僧に類す。

現代語訳

石は形が怪しげなので、いつも虎ではないかと疑ってしまい、雲はのんびりしているので、かえって僧に似ています。

解説

石と雲を、虎と僧に見立てた五言の対句です。前半は、漢の名将李広が、草むらの石を虎と思って矢を射たところ、矢が石に深く突き刺さったという故事を思わせます。奇怪な形の石は、見る者の心を驚かせ、虎の姿を連想させるのです。後半の雲は、ゆったりと空をただよい、何ものにもとらわれない姿が、雲水と呼ばれる行脚僧を思わせます。見る人の心が、石には猛々しさを、雲にはのどかさを見いだしているとも言えるでしょう。自然を何かに見立てる遊びは、ものを見る目を豊かにしてくれます。散歩の途中で見かける石や雲に、何かの姿を探してみるのも楽しいものです。

この章句が説くこと

見立て自然風雅閑適

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