酔古堂剣掃 / 集韻・鶴は芝田に唳く
雲隨羽客,在瓊臺雙關之間;鶴唳芝田,正桐陰靈虛之上。
新字:雲随羽客,在瓊台双関之間;鶴唳芝田,正桐陰霊虚之上。
書き下し
雲は羽客に隨ひて、瓊臺雙關の間に在り、鶴は芝田に唳きて、正に桐陰靈虛の上にあり。
現代語訳
雲は仙人に付き従って、玉の楼台と二つの門の間にたなびき、鶴は霊芝の生える田で鳴いて、ちょうど桐の木陰の霊妙な虚空の上にいます。
解説
仙界の情景を、雲と鶴で描いた対句で、集韻の結びにあたります。羽客は羽の生えた人、つまり仙人や道士のことです。瓊台は玉で飾った楼台、双関は宮殿の門の左右に立つ一対の楼で、仙人の住む天上の宮殿を思わせます。芝田は不老長寿の霊芝を育てる田で、道教の仙境の言葉です。唳は鶴が鋭く鳴くことです。霊虚は霊妙で虚ろな天空を言います。雲と鶴という仙人の伴を並べて、俗世を超えた清らかな世界を描いています。こうした空想の仙境は、実際に行ける場所ではありませんが、心の中に清らかな世界を思い描くことは、日々の憂さを忘れさせてくれるものです。
この章句が説くこと
仙境自然風雅隠逸道教
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