酔古堂剣掃 / 集韻・明月半床枕簟に供す
遨遊仙子,寒雲幾片束行妝,高臥幽人,明月半床供枕簟。
書き下し
遨遊の仙子は、寒雲幾片か行妝を束ね、高臥の幽人は、明月半床枕簟に供す。
現代語訳
気ままに遊び歩く仙人は、冷たい雲を幾片か束ねて旅の装いとし、悠々と寝そべる隠者には、明るい月が寝床の半分を照らして、枕や敷物の代わりとなってくれます。
解説
仙人と隠者の、雲と月に囲まれた暮らしを描いた対句です。遨遊は気ままに遊び歩くこと、仙子は仙人です。行妝は旅の身支度のことで、仙人は荷物の代わりに冷たい雲を幾片か束ねて旅に出るというのです。高臥は俗事を離れて悠々と寝そべること、幽人は隠者です。半床は寝台の半分、枕簟は枕と竹の敷物で、月の光が寝台の半分に差し込み、それが寝具の代わりになるというのです。持ち物は何もなくても、雲と月があれば十分に満たされるという、自由で身軽な生き方への憧れがうかがえます。荷物や持ち物を減らして身軽になると、心もまた自由になるものです。
この章句が説くこと
隠逸自然清貧自由閑適
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